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Garmin Forerunner 910XT レビュー

ランニングモデルとは似て非なる(?)トラモデル

Unboxingのエントリから間が空いてしまいましたが、その後、えちご・くびき野100kmを含めて、気が付くとすでに1ヶ月以上経ってしまいました。その間にいろいろと分かってきたこともありますので、そのあたりもまとめてレポートします。


操作性

基本的な使い方を、ざっとご紹介します。

何はともあれ、左上の電源ボタンを押して起動します。Garminロゴが数秒間表示された後、最初からトレーニングモード画面が立ち上がってきます。それと同時に、5本のバーグラフがオーバーレイ表示されてGPS衛星のスキャンが始まります。

Forerunner 910XT

デフォルトで選択されているスポーツ(後述)でロギングを開始するだけなら、STARTボタンを押せばOKです。とりあえず、すぐに走り出せます。

トレーニングモード画面でMODEボタンを押すとメニューが表示され、History/Training/GPS/Settingsの各メニュー画面を選択することができます。Historyは過去ログ表示、Trainingはログ取得、GPSはGPSの有効/無効や受信状況など、Settingsは各種カスタマイズです。メニュー体系とボタン操作の関係はまずまず分かりやすく、大まかな機能を把握しさえすれば、あとはすぐに慣れるでしょう。

Forerunner 910XT

メニューの移動は、左下のMODEボタンでルートメニューを表示させ、右上の▲ボタンと▼ボタンで選択し、右下のENTERボタンで決定、MODEボタンで戻る、といった感じです。ENTERで決定、MODEでキャンセルと表現するほうが分かりやすいでしょうか。

MODEボタンを長押しすると、スポーツ選択メニューが表示されます。このあたりが、ほぼランニング専用モデルの405/410/610とは異なるところです。

Forerunner 910XT

メニューにはRun/Bike/Swim/Otherと表示されていますが、これはもちろんトライアスロンを想定しているためで、設定できる内容に違いがあるわけではありません。ただし選択したスポーツの名前はログにも記録され、Garmin ConnectやTraining Centerの画面に表示されます。生ログを手で書き換えれば、その表示も変えることができそうですが。画面構成はスポーツごとにカスタマイズすることができ、選択するスポーツと自分の好みに最適化することができます。

トレーニングモードでスタートした後は、405/410/610と使い勝手が大きく変わるところはありません。START/STOPボタンを押すと同時にログが記録されはじめ、設定した距離または時間ごとに自動でラップを切りながら、位置やペースが(ペアリング済みのセンサーがあれば、心拍やケイデンスも)計測されます。計測中にSTART/STOPボタンを押すと計測を停止/再開できます。停止状態でLAP/RESETボタンを長押しすると計測がリセットされ、トレーニング1回分のロギングを終了するということになります。


GPS性能を比較

Forerunner 405と同時に使用して、GPS性能を比較してみました。

衛星捕捉は、とくに速いとはいえません。見通しが良ければ数十秒から長くても1分ぐらいで衛星をロックしますが、高いビルに囲まれた場所などでは数分待ってもロックしてくれません。

私のいつものスタート地点は軒高100mを超える建物の直下で空を見通せる角度が限られるため、3分とか5分ぐらい掛かることもざらです。この場所では405もスマホのGPSも遅いのですが、910XTでも大差無いかむしろ遅いぐらいで、体感的には610の遅いときに近いものがあります。

また、前回ロックした衛星のIDを覚えていて優先的に探すというアルゴリズムを、新たに搭載しているようです。この方法は、毎回同じ場所で使うぶんには有利なのですが、前回と離れた場所で使うときには逆に無駄な動作が増えそうな気がします。いつまで待ってもバーが全然立たないと思ったら「前回と数百マイル離れた場所にいますか?」というアラートメッセージが表示され、ああそうか!と納得することがありました。

ただ、いずれにせよ、910XTが衛星をロックするのを待っても待たなくても、START/STOPボタンを押すことはできます。405などと同じで、衛星がロックされていなければ、はじめのうちのGPS精度が落ちるだけのことです。最初のほうは距離もペースも全然あてになりませんが、衛星をロックできればその後は正確になります。

405と910XTを同時に装着し、ログを採取してみました。都合により610のテストサンプルと同じ場所ではありませんが、周囲の建物の高さや道幅などは610レビューの2番目「北本通り・王子三丁目交差点付近」に似ています。

井荻駅付近

車道は線路をオーバークロスしていますが、歩道は地下に潜ります。その前後は、道路の東側の歩道を移動しています。

井荻駅付近

まず、405のログです。

Forerunner 405

次に910XT。

Forerunner 910XT

たまたまかもしれませんが、街中にしては直進性がなかなか良い感じです。ただ、405よりも大きく改善されているというほどではないかもしれません。ちょうど地下道を出たあたり(線路の南側)で実際に移動したとおりの方向に折れ曲がっているのが面白いのですが、前後の大雑把さを見るかぎり、これも偶然かと思います。

次に、見通しの良い河川敷です。こちらは610レビューと全く同じ場所です。

ara_000a.jpg

航空写真も再掲しておきます。

ara_000b.jpg

まず405から。このログは前回610との比較時に取ったものではなく、今回910XTと同時に取り直したものです。

同じ走路を往復していますが、私の走る位置はだいたい決まっていて往復とも同じ場所を通ります。405のログでは、2本の線がきっちり重なり正確に取得できています。

Forerunner 405

910XTのログです。往復で数メートルずれてしまいました。610と似た特性のようです。

ara_910XT.jpg

もう1箇所、山道でのログをご紹介します。

物見山

道幅数メートル、1~2車線ほどのちゃんとした舗装路ですが、道の両側が鬱蒼とした木々に覆われた場所です。

物見山

まず405。ところどころでズレが見られるものの、何とかトレースできています。

Forerunner 405

次に、910XT。

Forerunner 910XT

街中の正確さとはうって変わり、しばしば衛星を見失って飛び飛びのログになってしまいました。画像は飛び方が特に酷い例ですが、この場所に限らず山中ではしばしばログが飛び、数百メートルにわたって全く位置を取得できていない区間も見られます。405に比べて910XTは、条件が極端に悪い場所での "粘り" に欠けると言わざるを得ません。


気圧式高度計の効果

以前のエントリで紹介したとおり、910XTは気圧式高度計を装備していますので、その効果を確認してみます。

上で2番目に紹介した河川敷のコース。途中でログを止めずに、東西に5kmほどの区間を往復しています。実際の高低の具合は、全体にほぼフラット。唯一のアップダウンは河川敷と土手の間を繋ぐ坂道で、その高低差は約10mほどしかありません。

Forerunner 405はGPSだけで位置を計算するため、高低差に対する精度は高くありません。ログで高度を確認すると、こんな感じになります。

altitude_405.jpg

上下に飛びまくって、ギザギザです。往復の対象性も全く無く、どうにも根拠薄弱なグラフです。ただ、スケールをよく見ると全体での高低差は30m以内に収まっており、単に細かな上下動には意味が無いだけで、それ以上の大きな誤差は無いとも言えます。ちなみに、公式WebサイトGarmin Connectの補正機能を利用することで、このギザギザは消えてフラットなグラフが得られます。

次に910XTのログを見てみます。

altitude_910XT.jpg

405と同じ区間を、やはり片道ではなく往復しているのですが、0mを基点に下がり続けて最後は-274mだそうです。(笑)

どうしてこんなことになってしまうのか、ちょっとわけがわかりません。高度計測の仕掛けが気圧計なので、放物線状に下げてゆくのは、時間を掛けて徐々に誤差が無くなって安定してゆくのか、それとも走行中の気圧変動のせいなのでしょうか。

同じ場所を含む別の日のログには、0mを基点にどんどん上げ続け、最後は169mというパターンもありました。この日は気圧が下がり続けた(=見掛けの高度が上がり続けた)のかもしれません。

altitude_910XT_2.jpg

こうした見掛けの変位の大小は計測した日や距離によってまちまちで、ほとんど差異が生じないこともあれば、20kmで700m以上の差異が生じることもあります。

ところで水平線は不思議な放物線に化けるものの、その他の細かな凹凸は土手と河川敷の間のアップダウンと見事に一致しています。全体はともかく、405では全く読み取れなかったプラスマイナス10mの上下動を、ほぼ正しく捉えているのです。ある意味で正確と言えば非常に正確(?)なのですが、グラフ全体としては大幅な読み替えが必要です。


マップ機能

910XTに切り替えてから気に入った機能の一つに、マップ機能があります。マップと言っても地図データを読み込んで表示するような機能は無いので、何も無い白バックの上に線が表示される程度のものです。

最初にマニュアルを読んだときには、白バックに線を表示するだけの機能なんて何の役に立つのかと思ったのですが、どうしてどうして、あると無いとでは大違いでした。この機能のおかげで、進むべき方向を走行中に確認できたり、取得したログの区間とラップを視覚的に対比させて見ることができたりと、意外と役に立ち、また楽しめるのです。

Forerunner 910XT

トレーニングモードでMODEボタンを押すと、トレーニング→メニュー→トレーニングという具合に画面が切り替わりますが、マップが有効になっていると、トレーニング→メニュー→マップ→トレーニング画面というふうに切り替わるようになります。マップはNorth upで(北を上に)表示させることもHead upで(進行方向を上に)表示させることもでき、表示中に▲/▼ボタンで縮尺を変更することができます。

あらかじめ作成したコースデータとマップ機能を組み合わせると、作成したコースと現在までのルートの両方が同じ画面に表示されます。そこで、コースから外れたときに本来のコースがどこで自分がコースからどれぐらい外れているかを視覚的に確認することができるわけです。コースから外れたときには警告アラートも表示されるので、この組み合わせはなかなか効果的です。

コースはGarmin Connectに表示させた地図の上で作成し、そのまま910XTに送信することができます。またTraining Centerを使えば、あらかじめ作成したものをローカルコンピュータ上でインポートすることもできます。必要なデータはルートラボからエクスポートすることもできるので、既存のデータを活用して簡易ナビをお手軽に実現できます。

余談ですが、この秋に発売されたばかりのトレッキング向け新モデルGarmin fēnixの商品写真のなかに、この910XTのマップ画面とよく似た画面が表示されているものがあります。複数ウェイポイントやシンボルの設定など、きっと機能は異なるのだろうと思いますが、画面の雰囲気が全く同じです。


Run/Walkアラート

そのほか、ちょっと変わったところでは、Run/Walkアラートも小粒ながら便利な機能です。これはランとウォークを交互に繰り返すインターバルを想定したもので、ランとウォークの時間はそれぞれ自由に設定できます。

Run/WalkアラートをONにしておくと、設定した時間ごとに "Walk 5 minutes" などというアラートメッセージが表示されるので、それに従ってトレーニングすればよいわけです。もちろん本来のインターバルトレーニングに使ってもいいのですが、練習時の休憩間隔や水分補給間隔の目安にするとか、他の用途も考えられそうです。Run/Walkアラートは、MODEボタン>Training>Run Alerts>Run/Walk Alertで時間を設定したりON/OFFを切り替えることができます。


ライトでカジュアルな405/410/610、タフでストイックな910XT

細かな機能差、性能差はいろいろあるにせよ、405/410/610との大きな違いはなんといっても、画面サイズとバッテリーライフでしょう。910XTはゴツめの外観ながら、4分割表示でも使いやすいスクエアな液晶はトレーニング中には実に快適だし、公称20時間のロングランはウルトラマラソンでも安心して使えるスペックです。

Forerunner 405&910XT

405/410/610などランニング向けモデルとの違いは、ちょっとした挙動のなかにも見て取れます。

例えば、Forerunner 405/410/610はパワーセーブモードでカレンダーと時刻が表示され、バッテリーライフが短いながらも時計代わりに使えます。それに対して910XTは使わないときは電源をOFFにするのが前提で、そもそもパワーセーブモードのようなものが存在しません。

日付や時刻の扱いも実にそっけなく、少なくとも現時点のファームでは、カレンダー(年、日付、曜日)の表示さえできません。時刻に関してできることといえば、トレーニングモード画面をカスタマイズして他の表示項目の代わりに現在時刻を表示させるぐらいです。(便利なので私はそうしています。)

GPS起動のタイミングも異なります。405/410/610はパワーセーブモードを解除しただけではGPSが有効にならず、トレーニングモードに切り替えてはじめてGPSが有効になり衛星をサーチし始めます。910XTは電源を入れただけで、有無をも言わさずGPS衛星を探し始めます。もちろんGPSを切って屋内でも使えますが、その場合はIn Doorを選択してGPS衛星サーチをキャンセルする操作が必要です。

基本的な機能は405/410/610と共通ですが、コンセプトが異なるのだと思います。つまり、910XTではトレーニング以外の目的が考慮されていません。その点ではランニング専用モデルより、むしろ自転車用のEdgeシリーズに近いと言えるかもしれません。


追記:国内版も登場(・・・したけれど、やっぱり高い!)

Garminの国内代理店いいよねっとから、Forerunner 910XTの日本向けローカライズ版 ForeAthlete 910XTJがリリースされましたね。しかし、いつものように並行輸入の32,000円前後(心拍計無しパッケージ)に対して標準価格49,800円、実売でも45,000円前後と価格差が大きく、個人的には選択肢になりえません。

面白いことに、並行輸入を手掛けるショップまでもが国内版を扱い始めたようです。いいよねっとが、敵対的な関係から協調的な関係へと方向転換したのでしょうか? Garmin製品の輸入販売で有名なTKA Planet(株式会社ベルク)では、Forerunner 910XT(心拍計無し)が31,900円、ForeAthlete 910XTJ(心拍計無し)が54,800円で販売されています。(2012年11月4日現在。) ただし、私が見た時点で国内版のほうは在庫切れになっていました。

日本人に優しい海外の自転車/ラン/スイム系グッズショップとして、すっかり定番のwiggle。この追加記事を書くために今覗いてみたら、Forerunner 910XTがたまたま25%OFFセールになっていて、心拍計無しパッケージが約32,000円、心拍計付きパッケージが約35,000円で販売されています。(セール終了日は不明です。)

最近はTKA Planetなどの並行輸入ショップがかなり頑張っていて、海外実売価格並みの低価格で販売していることも多いようです。そのため、わざわざ個人輸入することのメリットが薄れたかと思われたのですが、この価格なら十分に張り合えますね。wiggleなら50ポンド(約6,500円)以上は送料無料ですし。とくに並行輸入版では別売りになってしまうプレミアムハートレートモニターが最初から付属するHRMバンドルパッケージは、かなりお買い得な気がします。




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Garmin Forerunner 910XT 開封編

Forerunner 910XT

Unboxing Forerunner 910XT

前回からの続きです。

※Forerunner 910XTの基本スペックや310との比較は、こちらへどうぞ。

Forerunner 405や610のときはセーフだったのですが、今回は連れあい用のものと合わせて2個まとめて輸入したためか、税関でしっかり消費税を徴収されてしまいました。事実上の軽減課税でも、元のお値段がお値段なので、3,000円とそこそこ高額です。ちょっと失敗。wiggleでこの金額なら1個でも楽勝で送料無料なのだから、2個口に分けてオーダーしておくべきでした。^^;

パッケージはForerunner 610と同サイズ、よく似たデザインです。610ではタッチスクリーンを強調する狙いかフィンガープリントらしきパターンが印刷されていましたが、910XTはどうやら防水をイメージさせる水滴パターンですね。

Forerunner 910XT

本体は、こんな感じ。でかいです。^^;

Forerunner 910XT

例によって、付属品がてんこ盛りです。

Forerunner 910XT

写真の中央下は心拍計の本体、左下は心拍計用のベルトです。心拍計はすでに持っているのですが、差額が僅かなので予備を入手するつもりでバンドルパッケージを選択しました。610以降、バンドルされる心拍計も、ベルトがしなやかなプレミアムタイプに切り替わっています。

右上は、充電用のACアダプタ本体(説明書が封入されてます)と交換式プラグ3種。610まではEU向けSKUと北米向けSKUが別々で、英国から買うと英国タイプとEUタイプしか付属していなかったのですが、今回は共通になって北米タイプのプラグが付属します。もちろん日本では北米タイプをそのまま使えるので、以前のような不便は無くなりました。

右下のUSBクリップケーブルとANT+スティックは、405、610などと同一のものに見えます。少なくとも外見上の違いはありませんし、実際にも互換性があるようです。特に交換する理由も無いので、私は405のANT+スティックをそのまま継続して使っています。

画面中央、マニュアルの手前に写っている短いベルトですが、ちょっと変わったアタッチメントなので説明しておきます。これは直接本体に装着するためのベルトではなく、本体のベルトを延長するためのものです。通常のランやスイムでこれを必要とすることは滅多に無いと思いますが、スキーやスノーボードなどウインター系で使うときにアウタージャケットの外側に巻くことを想定しているようです。

ベルトを延長すると、こんな感じになります。

Forerunner 910XT 延長ベルト

細かいことですが、ベルト中央の窪んだ部分にストッパーがちょうど嵌り込むような断面形状になっていて、写真のようにわりとギリギリでも、きちんと装着する限り外れにくくなっています。他のForerunnerには無かった工夫で、地味ながら嬉しいポイントです。

充電アタッチメントは、610のマグネット方式から405同様のクリップ方式に戻りました。クリップそのものも405とまったく同一で、どちらにも使用できます。充電ケーブルの反対側はUSBコネクタになっていて、PCなどの給電機能付きUSBポートなどからも充電することができます。これも405、610と共通です。

Forerunner 910XT

本体のバッテリーは、初期状態でゲージ読み37%まで充電されていました。セルの充電状態をどれくらい正確に示すのかは分かりませんが、リチウムイオンバッテリーの長期保管は40%前後の充電状態が適切と言われるので、まずはセオリーどおりといったところでしょうか。

Forerunner 910XT

左が405付属のACアダプタ、右が910XT付属のものです。一見よく似ていますが、定格出力が0.5Aから1.0Aにアップ。まあ、たいした違いではないですね。どちらを使っても、おそらく充電できるだろうと思います。610の付属品も1.0Aタイプです。

Forerunner 910XT

クイックスタートマニュアルは、610では10ヶ国語ぐらい付いていましたが、さらに増殖した模様。(笑) ただし、610までは添付されていたオーナーズマニュアル入りのCD-ROMはついに廃止されたようで、公式サイトからダウンロードする必要があります。

本体を、405と比較してみました。

Forerunner 910XT

見てのとおり横幅がかなり広く、いかにも機能重視のスポーツウォッチといった印象です。スマートさの点では405、610に劣ります。こんなもの付けて、街を歩く気にはちょっとなれないでしょう。しかし、そのぶんパネルサイズは圧倒的です。パネル形状もスクエアですし、アスペクト比が1対1でなく少し横長なので、とても見やすく使いやすい感じです。

写真はデフォルト設定の3分割表示ですが、上半分を占める経過時間表示など、ここまで大きくなくても見えるよ!と思うほどです。ランだけなら、4分割表示でも十分いけるんじゃないでしょうか。4分割なら、情報量をさらに増やせます。

本体の厚みを、405と比べてみます。(カメラを保持するために片手操作のため、かなりブレてしまいました。申し訳ありません。)

Forerunner 405

405は、実測16.7mm。きちんと測れていないので、正確に測ればおそらく16.5mmぐらいでしょうか。

次に、910XTを測ります。

Forerunner 910XT

実測で16.6mmと、ほぼ互角でした。

ただ、405は表裏ともにエッジが立ったデザインなので、見た目にはけっこう分厚く見えることが多いと思います。それに対して、910XTは普通にラウンドしているので、外観が大振りなせいもあって、かえって薄く見えるのではないでしょうか。裏面の処理は610と同様、非常に滑らかなシェイプの梨地仕上げとも言うべき美しい金属肌で、素材マニアの私が思わずスリスリしてしまうほどです。(ウソですよ。)

ベルトの素材も十分柔らかくしなやかで、硬質な本体ケースの端部がベルトに掛かる範囲も405ほど長くありません。このため少し大袈裟な言い方をするなら、まるで腕に吸い付くように安定し、なかなか快適な装着感です。そのためか、405との本体重量の差が(もちろん比べれば重いには違いないのですが)、私にはスペックほどには違って感じられません。長時間付けていても重さが気になることは、おそらく無いだろうと思います。

ボタンの押し心地は、405や610に比べてかなり硬めです。シリコンの防水シェルに覆われていることもあり、確実な操作感を優先した設計の結果だろうと思いますが、610のような軽快な操作性とはかなり違うものです。女性や軽い操作感が好みの方には、押しづらく感じられるかもしれません。ベゼル正面にある2つのボタン、LAP/RESETとSTART/STARTは例外で、ごく軽い力で押せるようになっています。

バックライトは、デフォルトで405にまったく引けを取りません。素晴らしい明るさでコントラストも十分に高く、夜間でも見やすそうです。

Forerunner 910XT

405のバックライトは、操作時とラップ時の自動ON/タイマーでの自動OFFのほか、ベゼル上の2点を同時に触ることで任意にON/OFFすることができました。また、610は左上のPOWERボタンでON/OFFできます。これに対して、910XTは右下のENTERボタンでON/OFFでき、左上のPOWERボタンでは明るさと常時OFFを選択できるようになっています。明るさの設定値は2段階しか無いのですが、メニューの深いところにある設定画面まで降りることなく、使用中に即座に明るさを変えられる仕様です。

訂正します。POWERボタンでは明/暗/OFFだけの切り替えですが、POWERボタンを押して明るさ調整スライダーが画面に表示された状態で右上の▲/▼(カーソル上/下)ボタンを押すと、OFFを含めて10段階の明るさ調整が可能です。POWERボタンでの「暗」は▲/▼による設定の下から6番目ぐらい、「明」は最大に相当します。上の写真はデフォルトの「明」です。

さらに、マニュアルを見て初めて知ったのですが、ベゼルのスクリーン面をダブルタップすることで任意にON/OFFすることができます。これは非常に便利で、好みによるとは思いますが、私には405の2点タッチよりも使いやすく感じられます。ただしボタンと同様に、やや強めにタップしないと反応してくれません。また確実に認識させるためには、タップとタップの間隔をある程度開ける必要があるようです。PCのマウスのダブルクリック速度を最速に設定している私は、ときどき失敗します。(笑)

910XTのパネルは610のようなタッチスクリーンではないのですが、タップの感知をどうやって実現しているのでしょう。ひょっとすると、加速度センサーを使った"なんちゃってタップ"なのかもしれません。しかし、Suunto AmbitのようにGPS誤差修正用の加速度センサーを搭載しているという話があるわけでもなく、謎です。もしご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。

いずれにせよ、ダブルタップが使えるのなら、もう少し他の機能にも応用できうな気がします。たとえば、シングルタップでパネル表示を切り替えてはどうでしょうか。誤認識がうざったいようなら、設定でOFFにできさえすれば良いと思うのですが。

Forerunner 910XTの設定方法や使用方法は、上に書いたとおりGarminの公式サイトからマニュアルをダウンロードすることができます。

・Manuals for Forerunner 910XT (Garmin)
 http://support.garmin.com/support/manuals/manuals.htm

ただ、わざわざ英語版を読むまでもなく、Garminデバイスの並行輸入で豊富な実績を持つ国内のショップ TKA Planetさんが、日本語に翻訳したマニュアルをWebサイトに置いてくださっています。今のところ、同店からの購入者限定ではありません。(ありがたいことですが、それでいいのでしょうか?^^; )

・GARMIN Forerunner 910XT 説明書 (TKA Planet)
 http://tka.jp/manual/?Forerunner910XT

・・・と思ったら、ちゃんと翻訳されているのは最初のほうだけで、途中からは機械翻訳のままでした。(2012年10月1日現在。) ちょっと痛い状態です。

GPS精度やその他の使い勝手などは、次回にレポートします。



910XTを買ってみた

Forerunner 405

Forerunner 405を、ついに諦める

バッテリーが劣化したForerunner 405。自力交換して一時は持ち直したものの、去年の夏頃から再びバッテリーの調子が落ちてきました。しかも今度はバッテリーそのものというより、充電時の挙動がどうにも怪しい感じです。

充電クリップを装着すると"Charging"が表示され、時間の経過につれてゲージが上がります。もちろん、これは正常。ファーム2.70だと99%から先が長いのですが、それでも放っておけば100%に到達します。

問題はここから。そのまま放置すると、充電しているフリをして、実は勝手に放電してしまうのです。しかもそのスピードが速く、けっこうあっという間にカラッポになります。

"100%"と表示されていても、騙しが多いので要注意。クリップを外した途端、平気で0%になります。そのまま電源が落ちてしまうことも珍しくありません。何のつもりだか知らないけれど、画面の下から1/3ぐらいのところに横線を1本だけ、あぽーんと表示したあと、そのまま意識不明状態に。こうなるともう、クリップを咥え直したぐらいでは復活せず、何度かリセットして叩き起こしてやらねばなりません。そして、そこからやっと再充電スタートです。

それでもフル充電した状態なら、8時間は無理でも5~6時間ぐらいは持つので、致命的にバッテリーが劣化しているとは考えにくい状況です。とはいえ、気まぐれに20分でLow Batteryアラートを吐いてしまうこともあり、スタートする前に途中まで放電しちゃってただけかもしれないけれど、もしかしたらバッテリーがいよいよアウトなのかもしれない、そんな状況もしばしばあって、なんとも判断に困るのですが・・・。

いい加減に買い替えたいと思いつつ、一度ハズレを引いた610は気に入らず、かといっていまさら410に買い替える気にもなれず。連れ出す予定の数時間前に充電状態をチェックするというその場しのぎの方法で対応しながら、不調な405を、気が付けばもうかれこれ12ヶ月ぐらい使い続けています。

機能にも操作性にも不満は無いんだけどなー。

・・・


とある、真夏の蒸し暑い晩のこと。

事前の充電チェックをうっかり忘れてしまい、またGarmin無しで走る羽目になりました。帰ってきてシャワーを浴び、何気にwiggleでウィンドウ・ショッピングしていたら、日本向けに2割引セールをやっているではないですか。

2割引セールは、なんだか久しぶりな気がする。いや、自分がしばらく覗いていないせいか。大特価じゃないけれど、新製品でも無条件に2割引だよね、そういえば。

あーもう、面倒だ。405やめた。

買っちまえ!

ポチッ。


Forerunner 910XT

・・・やっちまいました。(笑)

前振りで終わって、すみません。^^; 次回に続きます。



Garmin Forerunner 610 分解+レビュー編

改めて610をテストしてみた

前回エントリのとおり、返品発送のためにバッテリーを抜くことになったForerunner 610。完全放電して充電すらできないバッテリーセルの代わりに、手持ちの405用のやや劣化気味のセルを仮に接続して、返品する前に簡単なテストを行ってみました。

まずはベルトを取り外して、分解します。

ベルトの取り付けはシンプルで、バネも何も無い一定の太さの金属ピンが差し込まれているだけです。405では一般的な時計と同様、バネで押し広げるタイプのピンが採用されていますが、バネが強くて付け外しが難しく、勢い余って本体側のピン受けを破損してしまうこともあるようです。

610は本体側のピン受けが金属ということもあって、破損の心配はまず無さそうです。ただ、ピンを片方の穴から少し強く押し込むだけで反対側に簡単に抜ける構造なので、頻繁な付け外しは穴をバカにしてしまう恐れがあるかもしません。

Garmin Forerunner 610

ケース内部は、405シリーズには無かったバイブレーターも加わり、かなり高密度です。バッテリー、充電端子、スピーカー、バイブ用のモーターはすべてケース裏蓋に実装され、本体のメイン基板とは極小サイズのコネクタで接続されています。リード線の長さがほとんど最短なので、コネクタを外さない限り裏蓋を完全に開くことができません。分解はまだ簡単かもしれないが、組み立てがやっかいなパターンです。

Garmin Forerunner 610

詳細はあえて伏せておきますが、バッテリーセルは405のものと同一メーカーながら型番の異なるものでした。405に使われているセルより物理サイズが小さく、その分、容量も少なくなっています。カタログスペックでトレーニングモードでの稼働時間は405と同じ8時間ですから、バッテリー容量の減少を十分に補えるほどの省電力化を達成したということになります。バッテリー容量を減らすと、充電時間も短縮できます。

電力を食いそうなパーツと言えば、プロセッサ、GPSチップ、ANTチップ、液晶(主にバックライト)あたりでしょうか。確認してはいませんが、プロセッサに1世代新しいプロセスルールの製品を採用したというのが、最もありそうな話に思えます。SiRFStarIVも省電力化に貢献しているはずですし、タッチセンサーを備えた新しい液晶も、たぶん消費電力の削減に配慮した製品なのでしょう。後述しますが、バックライトが暗いのも、おそらく省電力のためだと思います。

もっとも、実際の話の順序は逆だと言うべきかもしれません。パーツの省電力化が積み重なり、全体の消費電力が劇的に下がった。その結果として、バッテリーの容量を減らすことができた。そう考えると、バッテリーの容量を維持して稼働時間を延ばす選択肢も当然あったわけですから、610では従来機種に比べて稼働時間を増やすより、僅かでもケースサイズと重量を削るほうを選択したとも言えます。

これはGarminが、Forerunnerのランナー向けシリーズ(400番台、600番台)については、トレーニングモードでの稼働時間は8時間で十分だと考えている証拠です。ウルトラなど耐久系レース志向のランナーは、今後の後継製品を待つよりも、素直に310XTなどのトライアスリート向けモデルを選ぶほうが幸せになれるでしょう。

取り外したバッテリーの電圧は、2.69Vまで下がっていました。放電終止電圧を下回り、あと一歩でバッテリーの機能が失われそうな、ぎりぎりの水準です。610で充電できないことは分かっているし、もしかしたら、すでにアウトかもしれません。放電がさらに進むかもしれませんが再充電も面倒で、とりあえずジャンク箱に放り込んでおきました。

さて、残った610に劣化した405用のバッテリーセルを接続し、ちょっと無理やり気味に裏蓋を閉じます。どうせテストの間だけですから、構いません。少なくとも正常に電源が入り、しばらくの間だけ動作すればOKです。期待した通り、電源は入りました。フューエルゲージのアイコン表示は、残量70%ぐらいです。下手に100%と表示されるよりも、ずっと信用できます。


液晶の見やすさを比較

入手当初に撮り損ねていた、405と610の液晶表示の比較写真を撮ってみました。

まず、バックライトを点灯していない状態から。405に存在したパネル上部の非表示エリアが無く、無理なく3段表示できています。ただ以前にも書いたとおり、表示エリアの直径は、視覚的にも405よりやや小さく感じられます。表示品質は、コントラストが高くエッジもくっきりして視認しやすいものです。

Garmin Forerunner 405 & 610

バックライトを点灯してみます。405は非常に明るいのに対して、610はたいして明るくなっていないのが分かります。バックライトの明るさのカスタマイズは、どちらの機種もできません。この明るさで固定です。
訂正します。少なくとも405は明るさを調整できることに気付きました。(デフォルトの明るさに不満が無いので、真剣に設定を探したことが無かったのでした。) 405はデフォルトで100%です。610の明るさも変更できる可能性がありますが、この記事を訂正している現在は実機が手元になく、デフォルトで何%かは分かりません。
Garmin Forerunner 405 & 610

普段PCモニターの輝度は暗めに落とす私でも、Forerunnerは405ぐらい明るいほうがありがたいと感じます。でも実際にバックライトが必要になる暗闇の中では、もしかしたら610ぐらいの明るさでも十分に実用的なのかもしれません。

バックライトを点灯する操作方法も、405とは異なります。405ではベゼル上の2点を同時にタッチすると、バックライトが点灯します。とても使いやすいのですが、湿度が極端に高かったりすると、他の操作との誤認識や誤動作によって勝手に点灯してしまうことも、たまにあります。

610は左上のパワーボタンと兼用のボタンを押すと、点灯します。(普通に押せばバックライト点灯、長押しでシャットダウンの確認ダイアログ表示。) 誤操作が無く確実ですが、実際に走りながら使うと左上というボタンの位置が、私にはちょっと押しづらく感じられました。慣れの問題かもしれませんが。


GPS性能を比較

トレーニングモードに切り替えて直後の衛星捕捉を完了するまでの時間は、全く同一の条件で405が短いことも610が短いこともあり、評価が一定しません。いずれも、建物による遮蔽具合や周囲の電波状況といった条件によって、速くても十数秒は掛り、遅いときは5分待っても終わらないことがあります。同じ場所での2回目以降は試していないので評価の対象外ですが、今回の試用で衛星捕捉の速さを実感することはできませんでした。

405と610を同時に装着し、ログを採取してみました。時計を2個も付けて走るのは、ちょっと馬鹿っぽい。馬鹿を悟られないように、何気ない素振りで走ります。(笑) まずは、建物の密集した都市部からスタート。405、610のいずれも衛星の捕捉が完全に終わるのを待ってから、移動を開始しています。

実際に移動したのは、こんなルートです。わざと、狭い路地も通ってみました。

ike_000a.jpg

参考までに、同じ場所の航空写真です。ごちゃごちゃしてますね。

ike_000b.jpg

405のログです。

ike_405.jpg

大きく外すことはありませんが、絶えず10m程度の誤差が生じて、ヨタヨタしています。衛星方向の建物の高さや路上のちょっとした位置の違いで、座標上の位置が頻繁にずれてしまうのでしょう。そのわりに、狭い路地でも衛星を見失わないのは、見事です。

次は610のログです。

ike_610.jpg

スタートの位置がずれてしまったのは、405でも時々あることでアンラッキーですが、ヨタつき具合も405とあまり変わらないように見えます。ビルの陰の遮蔽は、さすがにどうにもならないということでしょうか。

別の場所のサンプルを示します。まず実際のルートと、航空写真です。

oji_000a.jpg

oji_000b.jpg

405のログ。

oji_405.jpg

そして、610のログ。

oji_610.jpg

うーん。どっちもどっちでしょうか。振れ幅は似たようなもので、405と違って610が左手の建物を突っ切っていないのは、単なる偶然でしょう。

高度のログにはけっこう違いが見られました。ルートラボで実際のコースを引くと、高度はこんな具合に遷移します。

hight_000.jpg

これが、405では次のようになります。

hight_405.jpg

まったく、少しも、全然、あてになりません。(笑)

610では、こうなりました。

hight_610.jpg

どうでしょうか。正確とは言えないまでも、405よりはマトモに見えませんか?

ただし、ちょっとしたトリックもあるので、注意が必要です。実は405のグラフと610のグラフでは、スケールが一致していません。この範囲にプロットされている高度の値は、ルートラボの2m~30mに対して、405が0m(実は一部マイナス15m)~100m、610が10m~110mぐらいです。ごく短い区間での誤差は610に分がありますが、全体の誤差を見ると大差が無いとも言えます。

また短い区間での異常値には、後からの高度補正が有効に効きます。たとえばGarmin Connectで高度補正を「あり」にすると、405も610も穏やかなグラフになります。

この地点の、Garmin Connectによる405の高度表示です。元データの高度、あれはいったい何だったの?というぐらい変わっています。

garmin_connect_405.jpg

こちらは610。正しいかどうかは別にしても(でも、精度はかなり高いと思います)、405とほぼ同じに見えるでしょう?

garmin_connect_610.jpg

この高度補正アルゴリズムをファームに搭載してしまえば、デバイス上でも少しは信頼できる高度データが得られそうな気がするのですが、無理なのでしょうか。リアルタイムが不可能なら、遅延処理でもいいと思うのですが。

それから、ログでは405、610のいずれもかなり右往左往していますが、トータルでの距離の誤差は、意外にもさほど大きくありません。ルートラボ表示で10.5km、405で10.7km、610でも10.7kmでした。いずれも2%程度の誤差ということになります。

もうひとつ、見通しの良い場所でのデータをご紹介します。

まず、実際のルートから。

ara_000a.jpg

説明するまでもないとは思いますが、コースがクランクしているのは、主要道との交差点を迂回するために、いったん土手から河川敷へ下りて橋をくぐるルートを取っているためです。往復なので、同じ場所を2回通ります。

ara_000b.jpg

405のログです。

ara_405.jpg

次に610。

ara_610.jpg

610では、往路か復路のどちらかで(実際には復路で)北西方向へ数メートル、ずれてしまいました。一度ずれるとしばらく同じ方位に同じ距離ずれたままになる現象は、405でも時々見られるもので、別に610に限ったことではありません。とはいえ、610でもこの事象は発生しうるということです。

また、ずれたのが往路でなく復路だというところも、少々気になります。往路が終わったところで止めて衛星捕捉をやり直したわけではなく、往復を連続して計測しています。つまり、折り返しで精度を落としてしまい、あとはずっとそのままだったということです。

これらの結果を見ると、610で新たにSiRFStarIVを採用してGPS性能が著しく改善したとは、残念ながら言えません。少なくとも、405や410のオーナーがわざわざ買い替える理由になるほど、610のGPS性能に顕著な進歩が見られるわけではないようです。

410でアルゴリズムを見直したという消費カロリー計算機能についても、405との有意な差を見出すことはできませんでした。たとえば上記の10.5kmコースの合計消費カロリー量は、405で652kcal、610で634kcalと、ほとんど変わりません。ただし、これは心拍数130~150という低い運動強度での数値であって、条件によってはもっと大きな違いが出るのかもしれません。


結論

GPSなど基本的な機能や性能を見る限り、400シリーズと610との間に大きな差は無いと断言してもよいと思います。結局のところ、610を選ぶべきかどうかは、このルックスとタッチパネル(タッチスクリーン)の操作感が欲しいかどうかに尽きるでしょう。これについての私の、どちらかというとやや懐疑的な見解は以前のエントリに書いたので、ここでは繰り返しません。実際に走りながら使ってみて、操作しにくいと感じることはないにせよ、前記の見解を覆すほどのメリットは、やはり感じられませんでした。

ただ、610のバイブレーターは気に入りました。ラップ通知などのアラートが、音だけの405よりもずっと確実に分かって、なかなか便利です。さらに携帯電話のように振動パターンを細かくカスタマイズできるようになれば、もっと便利に使えるんじゃないでしょうか。シャットダウン機能も405には無いポイントで、羨ましい機能です。610に新搭載のVirtual Racerは・・・ストイックなレーサーでも無い自分には関係ないか。(笑)

現状のラインアップでは、私にとっては400シリーズ最上位の410がベストチョイスと言えます。コストパフォーマンス重視なら(もし買い直すとしても)405でも十分かもしれません。でも贅沢を言うなら、410にバイブレーターを追加しただけのような、タッチベゼル操作の400シリーズ後継機種が欲しいところです。



Garmin Forerunner 610 返品編

Garmin Forerunner 610

Garminデバイスは国際郵便で送れない?

Forerunner 610の不具合に気付いて、1ヶ月半以上。ようやく返品できるメドが立ってきました。こんなに時間が掛ったのは、ほかでもない、前回エントリの最後に書いた"予想を超える大問題"のため・・・すなわち、国際郵便で送れないことが判明したからです。

この手の小物を海外に送る手段といえば、国際小包(航空便、船便、SAL便)やEMSといった国際郵便、またはUPS、OCS、Fedexなどの国際宅配便のいずれかです。国際宅配便は、速さやトラッキングなどのサービス内容の点では良いものの、値段が高いのが難点。Garminの時計1個をイギリスまで送るのに4,000~5,000円ほどでしょうか。国際郵便なら、1,800円~2,500円とリーズナブルです。

wiggleの返品規定では、自己都合でない返品の場合、返品に要した送料も25ポンド(9/1現在、約3,130円)まではカバーされることになっています。ということは、国際郵便なら返品送料の負担が発生しないわけです。wiggleへの返品はこれが初めてではないので、手続きは手慣れたもの(?)。すぐにreturns orderを登録して商品を梱包し、いそいそと郵便局へ持っていったのでした。

郵便局員のお姉さん「手紙は入ってませんか?」
私「いいえ。」
郵「中身は何ですか?」
私「スポーツウォッチです。」
郵「リチウムイオン電池は入ってませんか?」
私「・・・??? 入ってちゃいけないんですか?」
郵「だめです。リチウムイオンじゃない普通のボタン電池ならOKですけど、リチウムイオンですか?」
私「そうです。」
郵「リチウムイオン電池は、航空危険物に該当するので、送れません。」
私「え゛え゛え゛? これ返品する商品なんだけど、買った時はEMSで来ましたよ?」
郵「でも、お引き受けできないことになってます。」
私「ホントですか? EMSじゃなくて、国際小包なら送れるんですか?」
郵「EMSでも国際小包でも、だめなんです。」
私「航空危険物だから送れないのなら、船便では送れるってことですか?」
郵「申し訳ありませんが、船便でもお引き受けできません。」
私「まさか。そんなはず無いと思いますけど???」

食い下がる私に、お姉さんはこんなものを見せてくれたのでした。

・国際郵便として送れないもの、リチウムイオン電池について(日本郵便)
 http://www.post.japanpost.jp/int/use/restriction/restriction02.pdf

「リチウムイオン電池またはリチウム金属電池が入っていると、お引き受けできません」と、たしかに明記されています。リチウムイオン電池だけ取り外せないかと聞かれたり、郵便局長を呼んで相談してくれたりもしたのですが、結論はやはりNGということに。中身を偽って無理に発送(するのはもちろんNGですけど、仮に)しても、荷積み前のX線検査で引っ掛かって差し戻されたり、相手国の通関で没収されたりするケースがあるとのこと。なすすべもなく、ひとまずこの場は撤収します。

調べてみると、リチウム金属電池やリチウムイオン電池からの発火が原因とみられるいくつかの航空事故をきっかけに航空輸送規制が改定され、それを受けるかたちで万国郵便連合(UPU: Universal Postal Union)の規約が2009年1月1日付けで変更されて、郵送禁止物品に指定されたようです。

リチウム金属電池やリチウムイオン電池による航空事故として、実際にロサンゼルス空港でリチウム電池の貨物にフォークリフトのフォークを誤って突きさして火災が起きた事例や、2010年9月3日ドバイ空港でUPS006便が爆発墜落した事故があるということも分かりました。最近では2011年7月28日に起きた韓国・済州島沖でのアシアナ航空貨物機の火災墜落事故も、(最終的には否定されたらしいが)積載貨物に含まれていたリチウムイオン電池がその原因として疑われたようです。

きちんと梱包されたGarminデバイスで火災事故が起きる可能性は、極めて低いと思います。また現実問題として、wiggleも他の通販会社の多くも、EMSでGarminデバイスを送りまくっています。もしかしたら英国や米国ではチェックがさほど厳しくなく、日本郵便は特にうるさいのかもしれません。とはいえ理由が理由なだけに、中身を偽って発送した場合、途中で見つかって差し戻されるぐらいならまだしも、万が一この荷物が原因で火災事故でも起きたとなれば、法的な責任を負うことにもなりかねません。冗談じゃない!

ちなみに、国内小包(ゆうパック)などでは一定の基準を満たすことでリチウムイオン電池の発送も可能なのですが、国際郵便の規定には例外がなく、使用されている電池の容量や梱包などによらず「一切禁止」です。

国際宅配便で引き受けてくれる会社はあるようですが、その場合もMaterial Safety Data Sheetと呼ばれる資料の添付が必要だったり、付加チャージを請求されることがあるらしい。このMaterial Safety Data Sheetは簡単に自分で書けるものではなくて、電池を使用する機器メーカー(今回の例でいえばGarmin)に発行してもらわなければならないというシロモノで、極めて面倒なうえに時間も費用も掛りそうです。

ここまで分かったところで、wiggleに相談してみました。wiggleの返事は「いつも国際郵便で送ってもらっているから、送れないはずはない。リチウムイオン電池といっても、少量だから問題ないはず。もしも断られたら、他の郵便局から出してみて。」 そりゃそうでしょう。自社がEMSで問題なく発送してるのですから。でも、きっとそれは(wiggleとParcelforceの)誰も気づいてないか、気づいていても無視しているだけです。予想通りの回答ですが、安易にそんな指示に従う気にはなれません。

その後、担当者と何度もやり取りを繰り返し、途中で担当者が交代して最初から説明し直したりもして(やや怒)、最終的には、こちらでリチウムイオン電池を取り外してから発送するという結論になりました。もちろん、本体を分解して、バッテリーセルにハンダ付けされたリード線を取り外すという前提です。今回は「仕方ないので」、それでもwiggleへの返品として認めるとのこと。wiggleのせいじゃないのだけれど、まったく手が掛かること、この上ありません。

Forerunner 610をwiggleにオーダーしたのが、6月末。返品の発送が9月初め。wiggleに到着して返金処理されるのはおそらく9月中旬以降でしょう。その間に為替レートは軽く10%を超える水準で、円高に振れてしまっています。

通常、wiggleでの買い物は円建てよりもポンド建てのほうが若干オトクなので、たいていポンド建てで決済するのですが、今回は、これが裏目に出てしまいました。レンジフォワードでヘッジしているわけでもないので、手元には何も残らないのに、おそらく数千円の為替差損を被るのは必至です。国際宅配便で送る送料の差額ぐらい、もしかしたら出ていたかもしれません。いくらの損害か、もう計算したくもないですが。(泣)

せっかくなので、ここで、もうひとつ情報を追記しておきます。日本郵便からの働きかけが奏功して、少量の電池なら条件付きで発送できるように、万国郵便連合の規制が2011年10月から緩和されるのだそうです。(なんだよ、あと1ヶ月じゃん!(怒))

・Universal Postal Union - Yes to lithium batteries (google cache)
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:G8YnE4IKg0QJ:www.upu.int/en/media-centre/news/union-postale-emag/underway-news/category/postal-security/article/1/yes-to-lithium-batteries.html

もうなんだか、ひとりで馬鹿を見てる気がしてきました。

追記:
「2011年10月から緩和される」のかと思ったら、その後も規制が続いている模様です。郵便局窓口で確認したら「リチウムイオン電池は海外に発送できません」と明言されました。解除の通達などは一切無いとのことです。また未確認ですが、アメリカから海外への発送が禁止されたという噂もあるようです。(2012年6月2日)


ここまできたら、もはや毒を食わば皿まで。(使い方が違) 分解ついでに応急修理を施して、以前はできなかった610のテストをやってみることにします。なんのことはない、405から取り外したバッテリーを、仮に取り付けて動かしてみるだけの話です。劣化したとはいえ、まだ完全に死んではいないはず。使われているセルが同じ型番かどうかは分かりませんが、たぶん動くには動くでしょう。

このテスト結果は、次のエントリに回します。


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