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Garmin Forerunner 910XT レビュー

ランニングモデルとは似て非なる(?)トラモデル

Unboxingのエントリから間が空いてしまいましたが、その後、えちご・くびき野100kmを含めて、気が付くとすでに1ヶ月以上経ってしまいました。その間にいろいろと分かってきたこともありますので、そのあたりもまとめてレポートします。


操作性

基本的な使い方を、ざっとご紹介します。

何はともあれ、左上の電源ボタンを押して起動します。Garminロゴが数秒間表示された後、最初からトレーニングモード画面が立ち上がってきます。それと同時に、5本のバーグラフがオーバーレイ表示されてGPS衛星のスキャンが始まります。

Forerunner 910XT

デフォルトで選択されているスポーツ(後述)でロギングを開始するだけなら、STARTボタンを押せばOKです。とりあえず、すぐに走り出せます。

トレーニングモード画面でMODEボタンを押すとメニューが表示され、History/Training/GPS/Settingsの各メニュー画面を選択することができます。Historyは過去ログ表示、Trainingはログ取得、GPSはGPSの有効/無効や受信状況など、Settingsは各種カスタマイズです。メニュー体系とボタン操作の関係はまずまず分かりやすく、大まかな機能を把握しさえすれば、あとはすぐに慣れるでしょう。

Forerunner 910XT

メニューの移動は、左下のMODEボタンでルートメニューを表示させ、右上の▲ボタンと▼ボタンで選択し、右下のENTERボタンで決定、MODEボタンで戻る、といった感じです。ENTERで決定、MODEでキャンセルと表現するほうが分かりやすいでしょうか。

MODEボタンを長押しすると、スポーツ選択メニューが表示されます。このあたりが、ほぼランニング専用モデルの405/410/610とは異なるところです。

Forerunner 910XT

メニューにはRun/Bike/Swim/Otherと表示されていますが、これはもちろんトライアスロンを想定しているためで、設定できる内容に違いがあるわけではありません。ただし選択したスポーツの名前はログにも記録され、Garmin ConnectやTraining Centerの画面に表示されます。生ログを手で書き換えれば、その表示も変えることができそうですが。画面構成はスポーツごとにカスタマイズすることができ、選択するスポーツと自分の好みに最適化することができます。

トレーニングモードでスタートした後は、405/410/610と使い勝手が大きく変わるところはありません。START/STOPボタンを押すと同時にログが記録されはじめ、設定した距離または時間ごとに自動でラップを切りながら、位置やペースが(ペアリング済みのセンサーがあれば、心拍やケイデンスも)計測されます。計測中にSTART/STOPボタンを押すと計測を停止/再開できます。停止状態でLAP/RESETボタンを長押しすると計測がリセットされ、トレーニング1回分のロギングを終了するということになります。


GPS性能を比較

Forerunner 405と同時に使用して、GPS性能を比較してみました。

衛星捕捉は、とくに速いとはいえません。見通しが良ければ数十秒から長くても1分ぐらいで衛星をロックしますが、高いビルに囲まれた場所などでは数分待ってもロックしてくれません。

私のいつものスタート地点は軒高100mを超える建物の直下で空を見通せる角度が限られるため、3分とか5分ぐらい掛かることもざらです。この場所では405もスマホのGPSも遅いのですが、910XTでも大差無いかむしろ遅いぐらいで、体感的には610の遅いときに近いものがあります。

また、前回ロックした衛星のIDを覚えていて優先的に探すというアルゴリズムを、新たに搭載しているようです。この方法は、毎回同じ場所で使うぶんには有利なのですが、前回と離れた場所で使うときには逆に無駄な動作が増えそうな気がします。いつまで待ってもバーが全然立たないと思ったら「前回と数百マイル離れた場所にいますか?」というアラートメッセージが表示され、ああそうか!と納得することがありました。

ただ、いずれにせよ、910XTが衛星をロックするのを待っても待たなくても、START/STOPボタンを押すことはできます。405などと同じで、衛星がロックされていなければ、はじめのうちのGPS精度が落ちるだけのことです。最初のほうは距離もペースも全然あてになりませんが、衛星をロックできればその後は正確になります。

405と910XTを同時に装着し、ログを採取してみました。都合により610のテストサンプルと同じ場所ではありませんが、周囲の建物の高さや道幅などは610レビューの2番目「北本通り・王子三丁目交差点付近」に似ています。

井荻駅付近

車道は線路をオーバークロスしていますが、歩道は地下に潜ります。その前後は、道路の東側の歩道を移動しています。

井荻駅付近

まず、405のログです。

Forerunner 405

次に910XT。

Forerunner 910XT

たまたまかもしれませんが、街中にしては直進性がなかなか良い感じです。ただ、405よりも大きく改善されているというほどではないかもしれません。ちょうど地下道を出たあたり(線路の南側)で実際に移動したとおりの方向に折れ曲がっているのが面白いのですが、前後の大雑把さを見るかぎり、これも偶然かと思います。

次に、見通しの良い河川敷です。こちらは610レビューと全く同じ場所です。

ara_000a.jpg

航空写真も再掲しておきます。

ara_000b.jpg

まず405から。このログは前回610との比較時に取ったものではなく、今回910XTと同時に取り直したものです。

同じ走路を往復していますが、私の走る位置はだいたい決まっていて往復とも同じ場所を通ります。405のログでは、2本の線がきっちり重なり正確に取得できています。

Forerunner 405

910XTのログです。往復で数メートルずれてしまいました。610と似た特性のようです。

ara_910XT.jpg

もう1箇所、山道でのログをご紹介します。

物見山

道幅数メートル、1~2車線ほどのちゃんとした舗装路ですが、道の両側が鬱蒼とした木々に覆われた場所です。

物見山

まず405。ところどころでズレが見られるものの、何とかトレースできています。

Forerunner 405

次に、910XT。

Forerunner 910XT

街中の正確さとはうって変わり、しばしば衛星を見失って飛び飛びのログになってしまいました。画像は飛び方が特に酷い例ですが、この場所に限らず山中ではしばしばログが飛び、数百メートルにわたって全く位置を取得できていない区間も見られます。405に比べて910XTは、条件が極端に悪い場所での "粘り" に欠けると言わざるを得ません。


気圧式高度計の効果

以前のエントリで紹介したとおり、910XTは気圧式高度計を装備していますので、その効果を確認してみます。

上で2番目に紹介した河川敷のコース。途中でログを止めずに、東西に5kmほどの区間を往復しています。実際の高低の具合は、全体にほぼフラット。唯一のアップダウンは河川敷と土手の間を繋ぐ坂道で、その高低差は約10mほどしかありません。

Forerunner 405はGPSだけで位置を計算するため、高低差に対する精度は高くありません。ログで高度を確認すると、こんな感じになります。

altitude_405.jpg

上下に飛びまくって、ギザギザです。往復の対象性も全く無く、どうにも根拠薄弱なグラフです。ただ、スケールをよく見ると全体での高低差は30m以内に収まっており、単に細かな上下動には意味が無いだけで、それ以上の大きな誤差は無いとも言えます。ちなみに、公式WebサイトGarmin Connectの補正機能を利用することで、このギザギザは消えてフラットなグラフが得られます。

次に910XTのログを見てみます。

altitude_910XT.jpg

405と同じ区間を、やはり片道ではなく往復しているのですが、0mを基点に下がり続けて最後は-274mだそうです。(笑)

どうしてこんなことになってしまうのか、ちょっとわけがわかりません。高度計測の仕掛けが気圧計なので、放物線状に下げてゆくのは、時間を掛けて徐々に誤差が無くなって安定してゆくのか、それとも走行中の気圧変動のせいなのでしょうか。

同じ場所を含む別の日のログには、0mを基点にどんどん上げ続け、最後は169mというパターンもありました。この日は気圧が下がり続けた(=見掛けの高度が上がり続けた)のかもしれません。

altitude_910XT_2.jpg

こうした見掛けの変位の大小は計測した日や距離によってまちまちで、ほとんど差異が生じないこともあれば、20kmで700m以上の差異が生じることもあります。

ところで水平線は不思議な放物線に化けるものの、その他の細かな凹凸は土手と河川敷の間のアップダウンと見事に一致しています。全体はともかく、405では全く読み取れなかったプラスマイナス10mの上下動を、ほぼ正しく捉えているのです。ある意味で正確と言えば非常に正確(?)なのですが、グラフ全体としては大幅な読み替えが必要です。


マップ機能

910XTに切り替えてから気に入った機能の一つに、マップ機能があります。マップと言っても地図データを読み込んで表示するような機能は無いので、何も無い白バックの上に線が表示される程度のものです。

最初にマニュアルを読んだときには、白バックに線を表示するだけの機能なんて何の役に立つのかと思ったのですが、どうしてどうして、あると無いとでは大違いでした。この機能のおかげで、進むべき方向を走行中に確認できたり、取得したログの区間とラップを視覚的に対比させて見ることができたりと、意外と役に立ち、また楽しめるのです。

Forerunner 910XT

トレーニングモードでMODEボタンを押すと、トレーニング→メニュー→トレーニングという具合に画面が切り替わりますが、マップが有効になっていると、トレーニング→メニュー→マップ→トレーニング画面というふうに切り替わるようになります。マップはNorth upで(北を上に)表示させることもHead upで(進行方向を上に)表示させることもでき、表示中に▲/▼ボタンで縮尺を変更することができます。

あらかじめ作成したコースデータとマップ機能を組み合わせると、作成したコースと現在までのルートの両方が同じ画面に表示されます。そこで、コースから外れたときに本来のコースがどこで自分がコースからどれぐらい外れているかを視覚的に確認することができるわけです。コースから外れたときには警告アラートも表示されるので、この組み合わせはなかなか効果的です。

コースはGarmin Connectに表示させた地図の上で作成し、そのまま910XTに送信することができます。またTraining Centerを使えば、あらかじめ作成したものをローカルコンピュータ上でインポートすることもできます。必要なデータはルートラボからエクスポートすることもできるので、既存のデータを活用して簡易ナビをお手軽に実現できます。

余談ですが、この秋に発売されたばかりのトレッキング向け新モデルGarmin fēnixの商品写真のなかに、この910XTのマップ画面とよく似た画面が表示されているものがあります。複数ウェイポイントやシンボルの設定など、きっと機能は異なるのだろうと思いますが、画面の雰囲気が全く同じです。


Run/Walkアラート

そのほか、ちょっと変わったところでは、Run/Walkアラートも小粒ながら便利な機能です。これはランとウォークを交互に繰り返すインターバルを想定したもので、ランとウォークの時間はそれぞれ自由に設定できます。

Run/WalkアラートをONにしておくと、設定した時間ごとに "Walk 5 minutes" などというアラートメッセージが表示されるので、それに従ってトレーニングすればよいわけです。もちろん本来のインターバルトレーニングに使ってもいいのですが、練習時の休憩間隔や水分補給間隔の目安にするとか、他の用途も考えられそうです。Run/Walkアラートは、MODEボタン>Training>Run Alerts>Run/Walk Alertで時間を設定したりON/OFFを切り替えることができます。


ライトでカジュアルな405/410/610、タフでストイックな910XT

細かな機能差、性能差はいろいろあるにせよ、405/410/610との大きな違いはなんといっても、画面サイズとバッテリーライフでしょう。910XTはゴツめの外観ながら、4分割表示でも使いやすいスクエアな液晶はトレーニング中には実に快適だし、公称20時間のロングランはウルトラマラソンでも安心して使えるスペックです。

Forerunner 405&910XT

405/410/610などランニング向けモデルとの違いは、ちょっとした挙動のなかにも見て取れます。

例えば、Forerunner 405/410/610はパワーセーブモードでカレンダーと時刻が表示され、バッテリーライフが短いながらも時計代わりに使えます。それに対して910XTは使わないときは電源をOFFにするのが前提で、そもそもパワーセーブモードのようなものが存在しません。

日付や時刻の扱いも実にそっけなく、少なくとも現時点のファームでは、カレンダー(年、日付、曜日)の表示さえできません。時刻に関してできることといえば、トレーニングモード画面をカスタマイズして他の表示項目の代わりに現在時刻を表示させるぐらいです。(便利なので私はそうしています。)

GPS起動のタイミングも異なります。405/410/610はパワーセーブモードを解除しただけではGPSが有効にならず、トレーニングモードに切り替えてはじめてGPSが有効になり衛星をサーチし始めます。910XTは電源を入れただけで、有無をも言わさずGPS衛星を探し始めます。もちろんGPSを切って屋内でも使えますが、その場合はIn Doorを選択してGPS衛星サーチをキャンセルする操作が必要です。

基本的な機能は405/410/610と共通ですが、コンセプトが異なるのだと思います。つまり、910XTではトレーニング以外の目的が考慮されていません。その点ではランニング専用モデルより、むしろ自転車用のEdgeシリーズに近いと言えるかもしれません。


追記:国内版も登場(・・・したけれど、やっぱり高い!)

Garminの国内代理店いいよねっとから、Forerunner 910XTの日本向けローカライズ版 ForeAthlete 910XTJがリリースされましたね。しかし、いつものように並行輸入の32,000円前後(心拍計無しパッケージ)に対して標準価格49,800円、実売でも45,000円前後と価格差が大きく、個人的には選択肢になりえません。

面白いことに、並行輸入を手掛けるショップまでもが国内版を扱い始めたようです。いいよねっとが、敵対的な関係から協調的な関係へと方向転換したのでしょうか? Garmin製品の輸入販売で有名なTKA Planet(株式会社ベルク)では、Forerunner 910XT(心拍計無し)が31,900円、ForeAthlete 910XTJ(心拍計無し)が54,800円で販売されています。(2012年11月4日現在。) ただし、私が見た時点で国内版のほうは在庫切れになっていました。

日本人に優しい海外の自転車/ラン/スイム系グッズショップとして、すっかり定番のwiggle。この追加記事を書くために今覗いてみたら、Forerunner 910XTがたまたま25%OFFセールになっていて、心拍計無しパッケージが約32,000円、心拍計付きパッケージが約35,000円で販売されています。(セール終了日は不明です。)

最近はTKA Planetなどの並行輸入ショップがかなり頑張っていて、海外実売価格並みの低価格で販売していることも多いようです。そのため、わざわざ個人輸入することのメリットが薄れたかと思われたのですが、この価格なら十分に張り合えますね。wiggleなら50ポンド(約6,500円)以上は送料無料ですし。とくに並行輸入版では別売りになってしまうプレミアムハートレートモニターが最初から付属するHRMバンドルパッケージは、かなりお買い得な気がします。




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