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中華フラッシュライトのパクリ度

Tesla 4


Magicshine MJ-808 の場合


fakeだらけな中華製品の例に漏れず、フラッシュライトの分野にも既存の製品をコピーしたものが多数存在するようです。

MJ-808をテストした結果、良好な使用感や品質感、公称どおりのランタイムなど、安価な中国製品らしからぬ出来の良さが感じられました。完璧でなくとも、ここまで煮詰めてくるとは・・・さすが中国! モノづくりの経験値を高めてきた証左でしょうか?

しかし実は、この製品と非常によく似た他社製品が、やはり存在していました。まずは写真と仕様を比べてみてください。

Tesla 4
Lupine Tesla 4 Front Light


主な仕様
・光源:ハイパワーLED 1灯、ヘキサゴン・リフレクタ、照射角13度
・バッテリー:4.5Ah リチウムイオン・ラップ電池
・照度:700ルーメン
・モード:3ステップ常時点灯(100%、35%、10%)、フラッシュモード
・ランタイム:3時間/12ワット、9時間/4ワット、24時間/1.5ワット
・充電:Wiesel V3充電器で 5時間
・バッテリーライフインジケータ:パワーコントロールV9スイッチに内蔵
・マウント:ヘルメットマウント、ハンドルバーマウント(別売あり)
・その他:キャリングケース付属

メーカーサイト
Lupine Lighting Systems - Tesla 4
http://www.lupine.de/web/en/products/helmetlights/tesla/4/

ただし、全くのコピーというわけではありません。例えば、ランプヘッド本体の外観には以下のような明らかな差異があります。

Lupine Tesla 4      
Magicshine MJ-808   
ランプヘッドの形状   円錐形砲弾型
ベゼルの形状スムーズなカップクラウンカップ
リフレクタハニカムオレンジピール


しかし差異よりも、むしろ共通点のほうが目に付くのも事実。

エミッタSeoul Semiconductor P7
ランプヘッドの仕様ヒートシンク付きアルミ製
ランプヘッドの色マットブラック
ベゼルの色シルバー(Teslaは他色のオプションあり)
スイッチランプヘッド後部、LED付きクリックスイッチ
ハンドルバーマウントアーチ型の台座+シリコンラバーリング
ヘルメットマウントセット品またはオプションで提供
バッテリーケースの仕様 布製(MJ-808はバージョンアップ前の仕様) 
バッテリーケースの色ブラック


特にランプヘッドとハンドルバーマウントは、きわめてよく似ています。
Tesla 4
Lupine Tesla 4 Front Light
813360588907.jpg
Carbon fiber mount 31,8 mm


Lupine Lighting Systemはドイツの会社で、その製品は北米でもよく知られているようですし、Evans Cycleなど英国のショップでも売られています。現在はTesla 4のアップグレード版Tesla 5も販売(併売)されていますが、主にバッテリー周りの仕様変更だけで、ランプヘッド本体などに違いは無いようです。

ちなみにTeslaシリーズの上位製品として、LupineはLEDを4灯化したWilmaシリーズや7灯化したBettyシリーズを投入しています。エミッタはCreeを採用し、公称1,100ルーメンとか1,850ルーメンというモンスターなスペック。漆黒の闇も、これ一発で真昼の明るさになりそうです。人柱希望の方は、ぜひ突撃レビューしてください。
Wilma 5
Wilma 5 Front Light
Betty 14
Betty 14 Front Light


Tesla 4とMJ-808に話を戻します。

発売時期について過去の情報を手繰ると、Tesla 4は2008年夏頃、MJ-808が2009年夏頃のようです。MJ-808はどう見てもTeslaをコピーした製品か、良く言ってもTeslaを"ヒントにした"製品に違いありません。ありていに言うなら、主だったデザインはTeslaを盗用し、マーケティングもTeslaにタダ乗りしています。Teslaの実物を見たことが無いので断言はできませんが、スイッチのLED色でバッテリー残量を示すアイディアや気の利いたローバッテリー時のランプ制御も、Teslaに倣ったものではないでしょうか。

ただ、Lupine Teslaのロゴをコピーしたり、全く同じものに見せかけようとはしているわけではないところが、微妙です。おそらくMJ-808のメーカーは、いわゆるfakeを作っているつもりではないのでしょう。そのことは、バージョンアップと称してバッテリーケースを独自の防水性を重視したものに変更したことや、MJ-836のようにランプヘッドのデザインを変更したりしていることからも伺えます。

このあたりが、現在の中国製品の位置付けを如実に物語っている気がします。コピーからスタートしつつ、独自の改良も試みる。これは1950~60年代の日本と似たやり方です。独自の改良が独自の品質と独自のマーケットを生み、やがては本物の独自製品を生み出すのでしょう。

面白いことに、中国メーカーのオリジナル製品を別の中国メーカーが競ってコピーし、どれがfakeか見分けにくいという状況が、すでに起き始めています。

人件費の高騰と中国国内市場の成熟を背景に、粗悪で廉価なだけのコピー製品がいずれ成り立たなくなるのは目に見えています。したがって、人真似ではないgenuineな中国製品を必要としているのは、実は中国メーカー自身なのです。コピーする立場からコピーされる立場へといち早く変身したメーカーだけが、値上げをマーケットに受け入れさせることができます。中国の製造業をリードするのは、そうした交渉力を持つメーカーでしょう。その傾向が顕著になるには、もう少し時間が掛かりそうですが。

あるレビューによれば、700ルーメンを謳うTesla 4よりも、MJ-808は若干暗かったそうです。もとより公称値900ルーメンは、額面どおりに受け取りがたい数字です。実際のところは、600ルーメン前後と考えるのが妥当のようです。それでも価格の差を考えれば、これは圧倒的な数字だと言えます。何しろ、Tesla 4は£275.00、当時のレートで57,500円、現在の円高レートでも37,000円前後のプライスタグを付けているのです。

中華コピー製品の価格破壊力は、まだまだ健在です。




Magicshine バイクライト・カタログをアップしました。(2010年11月25日)


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